にる
にる(Nil、本名非公表)は、日本のシンガーソングライター。石川県出身。
2015年頃より音楽活動を開始し、2017年1月に石川県から上京。同年に紙芝居と音楽を融合させた独自のライブ表現「唄芝居」を掲げるユニット「唄芝居ニルノラフ」を結成した。また、自身のソロプロジェクト「nilSolitary(ニルソリタリー)」として、アコースティックギターの弾き語りによる楽曲発表も並行して行っている。拠点は東京都。
概要[編集]
来歴[編集]
シンガーソングライターとして2015年頃より故郷の石川県で活動を開始。2017年1月、音楽活動の拠点を求めて石川県から東京都へ上京する。2017年、にるを中心に音楽と紙芝居を融合させたユニット「唄芝居ニルノラフ」を立ち上げ、紙芝居の絵と音楽を組み合わせた「唄芝居」と称するライブ活動を開始。同年8月には大型音楽フェスティバル「SUMMER SONIC 2017」の幕張会場グリーンフィールドステージに「唄芝居ニルノラフ」として出演した。2018年から2019年にかけて都内で自主企画ライブやワンマンライブを次々と成功させ、2019年11月には初の二日間連続単独公演も開催し、いずれも満員となった。2020年以降は新型コロナウイルス感染症の流行の影響も受けてオンラインでの活動に注力し、ライブ配信サービス「SHOWROOM」で深夜0時からの毎日配信を継続。通算配信日数は1000日を超えた[1]。その後、自身の内面的な想いを歌うソロプロジェクトとして「nilSolitary」名義での創作を開始。2025年にはnilSolitaryとして初の音源リリースを行い、同年9月にかけて「towa towa」「人間免許証」など複数の配信シングルを発表した[2]。
音楽性[編集]
にるは幼少期からBUMP OF CHICKENや宮沢賢治の作品に影響を受け、「物語を唄う音楽」を志向している。唄芝居ニルノラフでは童話的な世界観の楽曲を展開し、nilSolitaryではより等身大の心情を歌うことを中心としたシンガーソングライター・スタイルをとっており、アコースティックギターによるシンプルな弾き語りで表現している。
唄芝居ニルノラフ[編集]
唄芝居ニルノラフ | |
---|---|
出身地 | 日本・東京都 |
ジャンル | 唄芝居、J-POP、ロック |
活動期間 | 2015年 - |
レーベル | インディーズ |
メンバー |
にる(ボーカル・作詞作曲) たしろん(イラスト) |
唄芝居ニルノラフ(うたしばいニルノラフ)は、日本の音楽プロジェクト。シンガーソングライターの「にる」とイラストレーターの「たしろん」による二人組ユニットで、音楽と紙芝居を融合させた独自のパフォーマンス「唄芝居」を展開する[1][3]。
「唄芝居」とは「唄(歌)」と「紙芝居」を組み合わせた造語であり、曲ごとに変化するイラストと童話的な歌詞で物語を表現するスタイルである。 メンバーはシンガーソングライターのにるとイラストレーターのたしろんで、にるが作詞作曲と歌唱を、たしろんがイラストを担当する[3]。
ライブではステージ中央に大型の紙芝居台を設置し、曲ごとにイラストを切り替える演出が行われる[1]。MCは最小限に留められ、観客は連続する物語を体験するような感覚でステージを鑑賞する[1]。 にるはまた、ソロプロジェクト「nilSolitary(ニルソリタリー)」としても活動しており、こちらでは弾き語りや人間味のある楽曲を発表している[4]。
結成から初期活動(2015年 - 2017年)[編集]
2015年頃、シンガーソングライターのにるにより「ニルノラフ」としての活動が開始された[1]。2017年1月、にるは石川県から上京し[1]、同年にイラストレーターのたしろんが加入して二人体制となった。 同年8月には大型音楽フェスティバル「SUMMER SONIC 2017」の幕張会場グリーンフィールドステージに出演[5][6]。同年11月には下北沢ERAにて初の主催イベント「音芝居」を開催した[5]。
単独公演の成功と知名度の拡大(2018年 - 2019年)[編集]
2018年1月、4月、7月に東京・ときわ台Caveで自主企画ライブを実施し、いずれも満員の盛況となった[1]。 同年12月2日、同会場にて初のワンマンライブを開催し、チケットは完売した[1]。 2019年4月14日には二度目の単独公演も行われ、こちらも完売を記録した[1]。 さらに同年5月・8月・11月には東京ビッグサイトで開催されたデザインフェスタに出展し、音楽とイラストを融合させた展示を行った(非公式報告としてブログ記事やInstagram投稿に記録がある)[7][8]。 同年11月30日から12月1日にかけては初の二日間連続ワンマン公演を実施し、両日ともソールドアウトとなった[1]。 この時期、1stミニアルバム『唄芝居ニルノラフ』をリリースしている[3]。
音源リリースとオンライン展開(2020年 - 現在)[編集]
2020年にはコンセプトEP『堕天使アンディア』を配信リリースし[9][3]、同年8月には単独ライブを開催した[1]。 新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、以降はオンライン配信活動に注力し、ライブ配信サービス「SHOWROOM」での定期配信を継続した。毎日深夜0時からの配信は通算1000日を超えた後に一度休止し、その後再開している[1]。 。 2021年にはシングル『アダマンチルダ / Re:m』を発表[3]、2023年にはシングル『博士はいつも』を配信している[10]。
作品[編集]
アルバム・EP[編集]
- 『唄芝居ニルノラフ』(2019年) - 1stミニアルバム。代表曲「星空競争曲」「海星と海月」「唄旅」など全5曲を収録[3]。
- 『堕天使アンディア』(2020年) - コンセプトEP。序章と「堕天使アンディア I~III」を含む全4曲で構成される[9][3]。
シングル[編集]
- 「アダマンチルダ / Re:m」(2021年) - 2曲入りシングル。「アダマンチルダ」と「Re:m」を収録[3]。
- 「博士はいつも」(2023年) - 博士の人物像をモチーフにした楽曲。配信シングルとして発表[10]。
その他[編集]
「水槽のメロディ」「カモメの恋文」「夜が終わらない街にて」などの楽曲は公式 YouTube チャンネルにてミュージックビデオが公開されている[11]。
ライブ・活動[編集]
ニルノラフのライブは、紙芝居舞台を用いた独自の演出が特徴である。ステージ中央に大型の紙芝居台を設置し、曲ごとにイラストを切り替えながら進行する[1]。 MCは最小限に留められ、観客は連続する物語を体験するように楽曲を鑑賞する形式をとる。
2018年12月の初ワンマンライブ以降、開催された単独公演はいずれもチケットが完売している。2019年11月から12月にかけては初の二日間連続ワンマン公演を行い、両日とも満員となった。 また、2019年には東京ビッグサイトで開催されたデザインフェスタに出展し、音楽とイラストを融合させた展示を行った。
オンラインでは、ライブ配信サービス「SHOWROOM」にて2018年から毎日深夜0時に配信を実施。約1000日間連続で配信を行い、その後も活動を継続している[1]。配信ではトークや弾き語りのほか、新曲の発表や制作過程の共有も行われている。 2025年10月には東京・下北沢にて単独公演を開催予定で、会場チケットは既に完売し、同時に配信での有料視聴も予定されている[1]。
メンバー[編集]
- にる(Nil) - ボーカル、ギター、作詞作曲担当。石川県出身。ニルノラフの創始者であり中心人物。本名は非公開。幼少期からBUMP OF CHICKENや宮沢賢治作品の影響を受け、「物語を唄う音楽」を志向するようになった。2017年に上京し本格的に活動を開始。全楽曲の作詞作曲を手掛け、ライブでは歌唱と演奏を担当する。また、ソロプロジェクト「nilSolitary」では弾き語りによる楽曲も発表している[1]。
- たしろん(Tashiron、別名:ドレオン / Dleon) - イラスト・ビジュアルデザイン担当。2017年よりプロジェクトに参加。楽曲ごとのイラストを制作し、紙芝居やミュージックビデオで使用している。アルバムジャケットやグッズのデザインも担当し、世界観を視覚的に表現している[1]。
コラボレーション[編集]
- 2019年、朗読劇団halumoReとの合同企画で、ニルノラフの楽曲「CPyou」を題材にしたボイスドラマを制作・公開した。楽曲に描かれた物語を拡張し、脚本・声優をhalumoReが担当、ニルノラフが音楽とイラストを提供した[12]。
- 東京の音楽ユニット「the Black Cat」のアルバムにおいて、にるが作詞を担当したコラボレーション作品が収録されている[13]。
- 2025年にはSHOWROOM内で「楽曲提供イベント」を開催し、一般参加配信者に対してにるがオリジナル楽曲を提供する取り組みを実施した[1]。
メディア露出[編集]
- 2017年、SUMMER SONIC 2017 幕張会場のグリーンフィールドステージに出演。インディーズアーティストとしては初期段階での大型フェス出演となった[5][6]。
- インターネットラジオ番組やYouTube配信番組に出演し、インタビューやアコースティック演奏を披露している。代表的な例として、音楽配信番組「Stradi Cafe」第50回に出演し、活動経緯や物語音楽のコンセプトについて語った[14]。
- 舞台照明企画「照らすVOICE」とのコラボレーションでは、童話『星の王子さま』を題材に新曲を提供。朗読ではなく「楽曲に明かりをつける」試みとして披露され、アート系のイベントでも取り上げられた[15]。
- SHOWROOM主催イベントや特集にも複数回登場しており、同プラットフォーム上での継続的な活動がメディア露出の主な場となっている[1]。
評価[編集]
ニルノラフは、音楽と紙芝居を融合させた「唄芝居」という独自の表現形式によって、インディーズシーンにおいてユニークな存在と評価されている。観客やリスナーからは「絵本を観ているような体験」「物語を鑑賞している感覚」と評されることが多い。 ライブ公演は2018年以降の単独公演がすべて完売しており、動員面でも一定の支持を得ている。また、2020年に実施されたクラウドファンディング「#アンディア音源化プロジェクト」では目標金額を達成し、追加でミュージックビデオ制作費も支援によって賄われた[16]。 ファンコミュニティはSHOWROOMを中心に形成され、公式ファンクラブ「きょむ隊」ではメンバーからコードネームやキャラクターイラストが付与される仕組みがあり、ロイヤリティを高める要素となっている[1]。このように、音楽作品のみならず世界観全体を共有する形式がファンの熱量を生んでいるとされる。
nilSolitary[編集]
nilSolitary | |
---|---|
出身地 | 日本・東京都 |
ジャンル | 弾き語り、J-POP、ロック |
活動期間 | 2015年 - |
レーベル | インディーズ |
メンバー | にる(ボーカル・作詞作曲) |
nilSolitary(ニルソリタリー)は、日本のシンガーソングライター・にるによるソロ音楽プロジェクトである。J-POPやロックを基調とした楽曲で、物語性を重視したユニット「唄芝居ニルノラフ」での活動と並行しつつ、自身の弾き語りによる人間味のある楽曲を発表している。
拠点は東京都。アコースティックギターによるシンプルな表現スタイルで、温かみのある歌詞とメロディを特徴とする[17]。
概要[編集]
シンガーソングライターのにる(本名非公開)は、2015年頃より音楽活動を開始した[18]。2017年には紙芝居と音楽を融合させたユニット「唄芝居ニルノラフ」を結成し、物語性のある「唄芝居」と称するライブ表現を確立した[1]。
その後、自身の内面的な想いを歌うソロプロジェクトとしてnilSolitary名義での創作を開始[18]。2025年にはnilSolitaryとして初の音源リリースを行い、同年9月にかけて複数の配信シングルを発表した[17]。
にるは幼少期からBUMP OF CHICKENや宮沢賢治作品に影響を受け、「物語を唄う音楽」を志向している[18]。唄芝居ニルノラフでは童話的な世界観を、nilSolitaryではより等身大の心情を歌うことを中心とし、アコースティックギターによる弾き語りで表現している[17]。
作品[編集]
(配信シングル。この節出典:[17])
- towa towa – 2025年9月6日配信開始
- 人間免許証 – 2025年9月7日配信開始
- しあわせ (happy) – 2025年9月14日配信開始
- 東京 – 2025年9月28日配信開始
メディア露出[編集]
にるはライブ配信サービス「SHOWROOM」で定期的に配信を行っており、その配信日数は通算1000日を超えている。SHOWROOM主催のイベントや特集にも登場し、にるの主な露出の場となっている[18]。
出典[編集]
- ↑ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u “唄芝居ニルノラフの森”. SHOWROOM. 2025年9月29日確認。
- ↑ TuneCore Japan nilSolitaryアーティストページ
- ↑ a b c d e f g h “唄芝居ニルノラフ アーティストページ”. Linkco. 2025年9月29日確認。
- ↑ “nilSolitary アーティストページ”. Linkco. 2025年9月29日確認。
- ↑ a b c “サマソニ2017 GREEN FIELD 出演者一覧”. ks music. 2025年9月29日確認。
- ↑ a b “サマソニ2017 全出演者一覧まとめ”. ks music. 2025年9月29日確認。
- ↑ “ニルノラフ in デザインフェスタ 2019”. 2025年10月2日確認。
- ↑ “Instagram 出展投稿”. 2025年10月2日確認。
- ↑ a b “堕天使アンディア”. OTOTOY. 2025年9月29日確認。
- ↑ a b “博士はいつも”. OTOTOY. 2025年9月29日確認。
- ↑ “唄芝居ニルノラフ - YouTube公式チャンネル”. 2025年9月29日確認。
- ↑ “CPyou ボイスドラマ告知”. 2025年9月29日確認。
- ↑ “the Black Cat『across the road』アルバム情報”. OTOTOY (2019年9月8日). 2025年10月2日確認。
- ↑ “【Stradi Cafe #50】唄芝居ニルノラフ”. YouTube (2022年8月5日). 2025年10月2日確認。
- ↑ “照らすVOICE『星が教えてくれた』〜星の王子さま〜”. YouTube. 2025年10月2日確認。
- ↑ “#アンディア音源化プロジェクト”. Twitter. 2025年9月29日確認。
- ↑ a b c d “nilSolitary - TuneCore Japan アーティストページ”. TuneCore Japan. 2025年10月2日確認。
- ↑ a b c d “唄芝居ニルノラフの森”. SHOWROOM. 2025年10月2日確認。